[音] | ショク |
ソク |
[訓] | ともしび |
《意味》
ともしび。あかり。
【燭台】しょくだい
火をともした蠟燭を立てる台。灯台。蠟燭立て。
「燭架」
【燭涙】しょくるい
蠟燭から流れる蠟を涙に見立てて言う語。蠟涙。
【燭光】しょっこう
【燭】ともしび
明かりにするために灯した火。灯火。ともし。
「灯火・灯」とも書く。
【燭魚】はたはた
ハタハタ科の海魚。全長約25センチメートル。背は黄褐色で黒褐色の斑紋があり、腹は銀白色。食用。卵は「ぶりこ」と呼ばれる。
「鱩・鰰・雷魚」とも書く。
【華燭】かしょく
婚礼の席などの華やかなともしび。また、婚礼。
【華燭の典】かしょくのてん
結婚式のこと。
「華燭」は華やかで美しいともしび。婚礼の席のともしび。転じて結婚式。
「典」は式典。
【銀燭】ぎんしょく
明るく光るともしび。
「銀燭に彩られた式場」
【紙燭】しそく
「ししょく」とも読む。
【手燭】てしょく
持ち歩きができるように柄をつけた燭台。
「しゅしょく」とも読む。
【洞房華燭】どうぼうかしょく
新婚の夜のこと。また、新婚のこと。
「洞房」は奥まった新婚婦人の部屋。「華燭」は美しく華やかな明かりで、結婚式を指す。
「華燭洞房」ともいう。
「華燭」は「花燭」とも書く。
【秉燭】へいしょく
灯火を手に持つこと。転じて、灯火を点す頃。宵。夕方。
【秉燭夜遊】へいしょくやゆう
灯火を点して夜まで遊ぶ。短い人生であるから夜まで遊んで大いに楽しむこと。
「燭を秉りて夜遊ぶ」が書き下し文。
【蠟燭】ろうそく
糸・紙撚などを芯にし、まわりを蠟・パラフィンなどで固めた円柱状の灯具。キャンドル。
《字源》
声符は「蜀(しょく)」。
性器を主体としたオスの獣の象形。「虫」の部分が性器。
メスがいないオスを「獨(独)(どく)」といい、オスが角で物に触れることを「觸(触)(しょく)」という。
「屬(属)(ぞく)」は「尾(び)+蜀」で、「尾」がメス、「蜀」がオスの獣を象徴する。
メスとオスが交尾しているさまを表す字。それより「つらなる」意となる。
:左から「蜀」の甲骨文字・金文。